れもんうえうぶ
ピアニストの絵ピアノが10倍上手になる練習方法

目次

楽譜を正しく読む

指番号を守る

正しい姿勢と手の形

腕や手首のよけいな力を抜く

曲想を考える

定期的・計画的な練習

エチュードを日課とする

メトロノームとなかよしになる

必要不可欠な部分練習

気持ちを込めた通し練習

お母さんは名コーチ

素直な心と自分でやろうとする気持ち

聴く耳を育てる

ホーム・コンサートのススメ

絶対にあきらめない

発表会で成功する練習の仕方

3.正しい姿勢と手の形

 どんなことでも基本は大切です。特に、フォーム(形、姿勢)は基本中の基本です。よく野球選手が、思うように活躍ができないときに「フォームが崩れている」と言われますが、ピアノでも基本的な形としてのフォームがあり、それが崩れるとよい演奏ができなくなります。ではプロの演奏家のものまねをすれば上手になるでしょうか。決してそうではありません。基本的なフォームというのは誰もがよぶんな力を抜いたときに自然とそうなる形です。ふつうにピアノを弾いたときに、自然と基本的なフォームになっているならその人は基本を身につけています。でもそのためには常に基本を意識して練習する必要があります。自然に身につくものではありません。では、基本的なフォームとはどのようなものでしょうか。

イスの座り方と姿勢


 写真1のように深々と座って背もたれによしかかる座り方はよくありません。写真2のように、少し浅く、いつでもすくっと立ち上がれるように座りましょう。悪い姿勢の写真(写真1)             良い姿勢の写真(写真2)

 イスの高さは鍵盤に手を置いたときに、手首と肘がほぼ水平になるように調整します。この時に、足が届かずぶらぶらするようなら、足の下に台を置いて下さい。台は専用の足台を使うか、厚い週刊誌のようなものでもOKです。体や腕の力を抜き、背すじを伸ばしましょう。足は床に踏ん張ることができるように、そろえておきましょう。

手と指の形

 人間の手はよぶんな力を抜くと、自然と内側へ曲がり、手の中に空間ができます。これがピアノを弾くときの基本的な手の形です(写真3)。この形のまま弾くことができれば、よけいな力が抜けているので、何時間弾いても手は疲れません。

良い手の形(写真3)  悪い手の形(写真4)
悪い弾き方の写真(写真5)

 写真4のように指を伸ばしているのは、手によけいな力が入っている事の証拠です。そして、手によけいな力が入っている人は写真5のように指を鍵盤に押しつけるような弾き方をします。このような弾き方はすぐ疲れますし、正確で素早い動きを期待することができません。それはピアニストにとっては致命的なことです。
 ピアノを弾くコツは、鍵盤を叩いたり押しつけたりするのではなく、軽く押してその後すぐに力を抜くことです。鍵盤を押すときの勢いで強弱が決まります。ゆっくり押せば弱い音、速く押せば強い音になります。そのタイミングを調整するためには、手によけいな力が入っていてはできません。手首や腕の力を抜いて、腕の重さを上手に使って手を下へ落とすように鍵盤を押します。この時、決して手前に引っ張るような弾き方をしてはいけません。むしろ、足のつま先の方へ突き飛ばすつもりで弾く方がよいでしょう。
 とにかく、ピアノに限らず、音楽の演奏で一番大切なのは「よけいな力を抜く」事です。そのことを常に考えながら練習するのが上達の早道となります。重要なのはピアノを習っていることではなく、どのように訓練しているかということです。

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