れもんうえうぶ
ピアニストの絵ピアノが10倍上手になる練習方法

目次

楽譜を正しく読む

指番号を守る

正しい姿勢と手の形

腕や手首のよけいな力を抜く

曲想を考える

定期的・計画的な練習

エチュードを日課とする

メトロノームとなかよしになる

必要不可欠な部分練習

気持ちを込めた通し練習

お母さんは名コーチ

素直な心と自分でやろうとする気持ち

聴く耳を育てる

ホーム・コンサートのススメ

絶対にあきらめない

発表会で成功する練習の仕方

9.必要不可欠な部分練習

 野球やサッカーの選手達の練習を考えてみましょう。彼らはずっと試合形式の練習を行っているわけではありません。実際の試合で起こる様々な場面を設定してそれを何度も練習します。たとえば、野球のショートとセカンドの選手はショートゴロをダブルプレーにする練習をくり返し行います。サッカーの選手達もコーナーキックやフリーキックの時の対処の仕方をくり返し練習します。ピアノでも同じように、ただ全体を弾くだけでなく、難しいところや大事なところを何度も繰り返し練習すること、つまり部分練習が必要です。そういう部分練習をしない人は、いつまでたっても同じところを同じように間違えて、上手に弾けるようにはなりません。

どの部分を練習するか

 では具体的にどういうところを部分練習するべきでしょうか。まず、自分がよく間違えるところです。弾いていてうまくいかないところや、必ず間違えるところを練習します。次に、先生から注意されたところです。レッスンの時に先生が注意してしるしをつけたところをよく練習します。
 先生がレッスンでしるしをつけるところは、よく間違える部分やその曲の中で大切な部分です。あなたが教わっている先生も大事なところを必ず注意して、そこにしるしを付けたり、楽譜に書き込んだりしているはずです。そうした先生の注意を無視して練習しないなら、上手に弾けるようになることを期待することはできません。

どのように練習するか

 それではどのように練習するべきでしょうか。まず、自分が間違えるところや先生が付けたしるしのある小節を練習します。それが上手にできるようになるまで、何度も繰り返して練習します。両手で弾くことが難しければ、片手ずつ練習することも大切です。
 また、その小節だけを弾いたときにはうまくできても、曲の流れにそって弾いた時はうまくいかないと言うことがあります。それで次の練習として、その小節の少し前の区切りのいいところから弾き初めて、その小節を含むフレーズを何度も繰り返して弾きます。フレーズとは、曲のメロディーの流れの中で区切りのいい数小節のことです。文章で言うと、「、」や「。」で区切られるところになります。そのフレーズを繰り返し練習することによって、曲の流れに乗って弾けるようになります。それから、今度は全体練習をします。

一日ですまそうと考えないこと

 2〜3回練習してすぐ弾けるようになるのであれば、誰も音楽教室でピアノを習う必要などありません。失敗を繰り返しながら何度も練習をし続けることが大切です。初めのうちは簡単な曲なのですぐ弾けるようになるかもしれませんが、だんだんと曲は長くなっていきますので、そう簡単には弾けなくなります。ですから、曲が長くなってきたら、一日でできるようにしようと考えないことです。何日もかけて少しずつできるように計画していきましょう。一日や二日まとめて練習したところで、それには何の意味もありません。毎日練習して自分を訓練し続けることに意味があります。ピアノが上手に弾けるようになると言うことは、それだけ自分を訓練してきたえたと言うことなのです。ただ練習をしたかどうかではなく、自分をきたえたかどうかが大切なのです。ピアノを弾くことの本当のおもしろさは、一生懸命自分をきたえた人にしかわからないものです。

 これから自分のレッスンをふり返ってみて下さい。もし、何度も同じところを注意されていたり、同じところを同じように間違え続けているなら、それは、自分のきたえ方が足りない証拠です。そういう人は、ぜひ十分な部分練習をするように計画を立てることをお勧めします。

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